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耳鳴外来
当院では漢方薬を含めた薬物療法を行い、作用が不十分な場合に、耳鳴り苦痛度、生活障害度評価(THI)を行い50点以上、かつ3カ月以上経過した慢性の耳鳴の患者さまに対して、TTR(Tinnitus retraining therapy)、日本語では「耳鳴り再訓練療法」を行っております。
一時、サウンドジェネレーターが製造中止になっておりましたが、最近再開されました。
当院では平成21年3月から耳鳴についてのカウンセリングを行いながらTRTによる耳鳴治療を行っております。
中耳炎
中耳炎
急性中耳炎
小児にとても多く、風邪を引いた時など、お子さまが「耳が痛い」というとこの病気でしょう。
滲出性中耳炎
中耳に液体がたまった状態をいいます。小児やご老人に大変多い病気です。
慢性中耳炎
鼓膜に穴があいたまま塞がらない状態の病気です。改善するには手術が必要ですが、手術せずに耳の処置だけで様子をみている患者さまもおられます。
外耳炎
外耳炎
外耳、中耳、内耳、の3カ所に耳は分けられ、耳介(じかい)というところから鼓膜までの部分にただれや、できものができたものをいいます。
難聴
耳の聞こえが悪い状態をいい、量的なものと質的なもとがあります。
量的なものは正常の人が聞こえる音が聞こえず、それよりも強くしないと聞こえない状態をいいます。
質的なものは音は聞こえるが、その音が別の音と判断できない状態をいいます。
補聴器外来
当院では補聴器適合専用の防音室を設置しております。また当院は社会保険事務局より補聴器適合施設として認可を受けております。このため補聴器診療にも力を入れております。
4社の補聴器業者さまの協力のおかげで平日は午後2時から5時まで、土曜日は午後2時から4時まで、私と認定補聴器技能者による補聴器フィッテング、補聴器の調整、補聴器のメンテナンスなどを行っております。
咳外来
耳鼻咽喉科において咳を主訴に受診される患者さまは予測以上に多く、喘息を含めた咳を主訴とする疾患に対する耳鼻咽喉科開業医としての役割の重要性を痛感いたしております。
呼吸機能検査、胸部聴診にて喘息が疑わしいと診断された患者さまにはピークフローメーターを無償で貸し出ししております。
ピークフロー日誌をつけていただき、喘息診療ガイドラインに従い治療を行っております。
長引く咳の原因で、最近、咳喘息が多くを占めていると報告されています。
明らかな喘息さまの喘鳴がなくても、呼吸機能検査にて喘息パターンを呈する場合は一時的に喘息の治療に準じた治療を行っております。
このような治療にて改善がない場合には胸部レントゲン、胸部CTを行い肺結核、肺癌、間質性肺炎などの鑑別を行い、この結果により必要があれば専門施設へ紹介させていただいております。
また胃食道逆流症(GERD)が咳に関与する場合もあり、疑わしい場合はプロトンポンプインヒビターの投与、GERD予防のための生活指導を行っております。
小児副鼻腔炎
小児副鼻腔炎について
いわゆる「かぜ」による急性鼻炎に続発します。小児の鼻腔は大きく副鼻腔とつながっているため容易に副鼻腔へ感染が及び、副鼻腔炎を反復しやすいです。
症状
鼻閉、鼻閉による口呼吸、膿性の鼻漏、鼻漏がのどに流れることによる慢性の咳、頭痛、頭重感があります。口呼吸が長く続くと「アデノイド顔貌」とよばれる独特な顔つきや、かみ合わせの異常を呈するようになります。
診断
鼻内を観察し、鼻の粘膜の発赤、腫脹の有無を確認します。さらにプラスチックの管で鼻内から鼻汁を吸い取り、膿性の鼻漏の有無を確認します。またレントゲンにて副鼻腔に膿がたまっているかどうかを確認します。
治療
急性期にはペニシリン系やセフェム系の抗生剤を1~2週間程度内服してもらいます。
さらに消炎酵素剤、粘膜修復剤を内服してもらいます。
鼻の粘膜が腫れている場合には抗アレルギー剤の内服、ステロイドの点鼻薬を使用します。
また可能な限り頻回に受診していただき、鼻の掃除、抗生剤のネブライザーを行います。
3カ月程度以上鼻閉、鼻漏が持続していたり、副鼻腔炎症状を反復する場合は慢性副鼻腔炎と定義されます。
このように急性期をすぎても症状が持続する場合には抗生剤をマクロライド系に変更し、1~3カ月程度内服治療を継続します。
「マクロライド少量長期投与」と呼ばれます。
抗生剤をこんなに長く続けていいのかと不安に感じられると思いますが、この場合使用する量が通常の1/2です。
副作用としては、100症例での治療作用を検討した報告では3例に軟らかい便を認めた程度とされています。
また薬剤耐性化(抗生剤が効かない細菌をつくりだすことです)はなかったという報告があます。
この治療作用については下図のように良好な経過が報告されています。
この有効性の理由は抗菌作用ではなく、抗炎症作用や鼻粘膜細胞からの過剰な水分分泌抑制作用、気道上皮の傷害因子を減らす作用などが報告されています。
小児慢性副鼻腔炎には鼻の掃除、消炎酵素剤、粘膜修復剤に加えてマクロライド系抗生剤の少量長期投与(1~3カ月)が有効です。